ラテン語で「生体内で」を意味する ‘in vivo’ から名付けられたブランド名に基づき、『生命』をブランドコンセプトとした、新たな美の価値観を創造する。

Artist/新里清明さん -Kiyoaki Shinzato



ーブランドを始めたきっかけ

高校一年生の時に中退したんです。辞めてからはアルバイトしたり、東京で働いたり。そんなフラフラしている時に、妹が「イギリス行きの空券が余っているから行かない?」と誘ってくれて。その時は「東京サイコー!」と思っていたので、海外にはまったく興味がありませんでした。英語も話せなかったし。でも実際にイギリスに行ってみたら、音楽もファッションも、何もかもが楽しくて感動しました。その時に人生で初めてアートというものにも触れました。経験はありませんでしたが「自分も挑戦したい!」と思いました。その頃は何でもできる!というような自信があったんです。その美術館の一角にジュエリーの歴史という展示があって、思ったんです。「何十年経っても残る作品を作りたい」と。それで、セントラル・セント・マーチンズというロンドンの芸術大学内のカレッジで学ぶことにしました。在学中は奇抜な作品を制作して、先生から「モンスターがいる」と認めてもらいました(笑)。

ロンドンから帰国したタイミングで子どもが生まれたんです。そんなこともあって「もうそろそろ自分を表現する場所を作りたい」と思いました。勢いだけでブランドを立ち上げてしまったんです。同じくセント・マーチンズでジュエリーを学んだ妹と一緒にVIVONを手がけています。


ーロンドンで学んだことがどう活かされていますか?

ゆったりと過ごせる沖縄と、常に最先端のアートを提供するロンドン。相反する2つの環境で感性が磨かれた気がします。




ーVIVONのコンセプトは?

沖縄で過ごしていて自分が感じたことや、自然や物事から受け取るメッセージをジュエリーやメガネにして表現しています。貴金属や宝石などの素材が持つ魅力を生かしつつ、そこに新たに命を吹き込んで、VIVON独自の世界観を表現できたら…と思っています。


ーブランド名の由来は?

VIVONはラテン語で生命。そこから名付けました。


ーオーダーメイドのジュエリーを作るにあたって大切にしていること

オーダーメイドジュエリーを承る際には、お客様に事前に“宿題”という形でジュエリーに込めてほしい想いを考えていただいています。例えば「ずっと友達のような夫婦でいられますように」など、ふたりのキーワードをいただいて、それを元に製作に取りかかります。宿題は、デザインする上で重要な行程で、これがあることによってお客様の気持ちをより一層知ることができ、デザインへ落とし込むことができるんです。お客様にとっても、想いに向き合う良い機会になると思います。ブライダルジュエリーはもちろん、形見や記念品としてのジュエリー、自分へのご褒美など、何でも承っています。




ー(メガネ)を作りはじめたきっかけ

嫁の父親が「メガネの町」福井県鯖江市でメガネ職人をしているんです。自分はひとつの
分野に特化するよりも、いろいろ挑戦した方が成長する人間だと思っているので「メガネ
作りに協力してもらえませんか」とお願いしました。お義父さんも最初は「君はジュエリー作りに専念したいた方がいいじゃないか?」と言っていたのですが、今では作りに関するアドバイスをもらいつつデザインを楽しませてもらっています。
一癖も二癖もあるフレームですが、メガネをかけると印象がガラッと変わるので、楽しん
で身につけていただきたいです。
 

ー今後の展望

 
アートに触れられる環境を作りたいと思っています。実はもう動き出しているのですが。
それから、子どもたちの夢を応援して、守っていける環境づくりをしていきたいです。沖縄は子どもの貧困問題が問題視されていますが、将来の担い手に対する取り組みはしっかりとしていかないといけないと思っていて。「儲けられる」「儲けられない」の基準でなりたい仕事を探したり、諦めたりするのではなく、「興味がある」「面白そう」「好き」「挑戦してみたい」という気持ちで自分の将来を決める人が増えていってほしいと思います。あくまでも自分の考えですが。本当に好きなことを仕事にしたら、辛いことがあっても努力できますが、そうでないならただ辛いだけです。そうなると、自分のやっていることに価値を見出すのが難しくなると思うんです。


ーVIVONのアイテムはアート作品だと思うのですが、アートとデザインの違いは何だと思い
ますか?

アートは、その人がいないと生まれないもの。そして自由。その場で思いつきで出来上がってしまうこともありますよね。デザインは、目的や条件を相手とすり合わせていくもの…だと思います。




ーアパートメントオキナワに期待すること

個性的でカッコいい人たちが集まっているので、今までとは違った切り口や見せ方に挑戦していっても面白いんじゃないかな、と思いました。
でもまずは、皆のことをもっと知るためにも、キャンプして、喧嘩するぐらい話し合ってみたいです(笑)
沖縄の魅力は海と空と食事だけではありません。これからチームでどんどん沖縄のアートとファッションをチームで楽しみながら盛り上げていきたいです。

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