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本物の素材で、新しい遊びを感じるデザインを提案。


Designer /CHAR -ちゃあ


ー PIPE(パイプ)の意味は?

浦添の「パイプライン通り」からです。それから、パイプの形が蛇に似ていること、“繋ぐ”など、いろいろな意味があります。


ー ブランドをはじめたきっかけは?そもそも、ちゃあさんがこの仕事を始めたのはなぜ?

石嶺商事に嫁に来たからです。嫁いだら“せねばならない状況”だったんです(笑)。
母体である石嶺商事(弁財工房)で、パイソン(蛇革)のカラーアイテムが増えてきたので、「カラーバリエーション豊富な商品を作ろうかな」と思い始めたことがきっかけです。

ー ブランドコンセプトは?

本物の素材を使って、新しくて遊びのあるデザインを提案しています。持つ方には、遊び心を感じてほしいです。

 
ー あなたにとって遊び、そして本物って何ですか?

遊びは本気でしょ(笑)。仕事も本気です。本物は、変わり行く時代の中で変わらないものや、フェイクされないし、できないもの。




ー 制作のインスピレーションはどこから?

ブーゲンビリアと壁だったり、道端に咲いている花と電信柱の色のコントラストだったり。 有機物と無機物の組み合わせを見て「いいな」と思うことが多いです。忘れてしまわないように、ピンときた時はメモするようにしています。判断基準は、自分が見て気持ちが良いか、気持ちが悪いかだけ。自分の直感を信じています。いろいろと考えると作れなくなるので。


ー パイソン革の良いところは?

美しいウロコ模様でしょうか。他の革製品に比べて軽量で柔軟性があるところも魅力ですね。経年変化でツヤ感が増すことや、色の変化を楽しみに購入される方も多いです。


ー カラーは何種類?

10色ぐらいありますが、1枚の革でもパーツによってグレーっぽかったり、黒っぽかったり。柄も異なるので、例え同じバッグを作っても仕上がりが異なります。





ー モノ作りをしているとき、どんなことが楽しいですか?続けていて良かったと思うことは?

作業自体は結構地味なんですけど、完成を目標に黙々と打ち込む時間は好きです。完成して売れると嬉しいんですけど、嫁に出すような悲しさもあります。

自分が手がけたバッグやお財布をSNSで発信して、それをみんなが見てくれて、反応があるとすごく嬉しくなります。 


ー 沖縄のブランド文化について感じること

沖縄だけに限らないのですが、ファストファッションが一般化していますよね?私が若い頃は、頑張ってお金を貯めてDCブランド(デザイナーズ・キャラクターブランド)を買っていたのですが、そういう文化がなくなってきたのかな…と感じています。自分たちは、お洒落してパーティーに行ったり、クラブで遊ぶというのが普通だったけど、今の若い子たちはどこで遊んでいるんだろう?お洒落する機会も減っているんじゃないかな?


ー 今後の展望は?


オリジナルのデニムとレザーを組み合わせたり、レザーにプリントをしてみたり。異素材をミックスすることは今考えていています。誰もしていないことに挑戦していきたいと思っています。



ー アパートメントオキナワに期待することは?

今は沖縄物産展でメインに販売していますが、ファッションブランドやセレクトショップなどでも扱って貰いたいです。以前、沖縄発のアパレルブランドYOKANG(ヨーカン)のファッションショーで長さ70cmのクラッチバッグを作ったのですが、そんなありえないほど大きなバッグや、日常使いを意識しない“作品”的なものもどんどん作っていきたいです。

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