JEENAR(ジーナ)は、沖縄のアイデンティティを大切にし、ハンドメイドの温かさで心ときめく場所(オアシス)に集う光のようなアクセサリー創りを目指しています。
Designer/大城朋子さん -Tomoko Oshiro
ー JEENERのデザイナーになったきっかけは?
両親が経営する会社で“ちょっとお手伝い”のつもりが、海外へ一緒に買い付けに行ったり、買い付けた材料を使ってアクセサリーを作ったり、自分がデザインしたものが売れて、また注文をいただいたり…。どっぷりこの仕事に魅せられて、気がついたらもう20年が経っていました。
ー JEENARのブランドコンセプトを教えてください
皆様の日常に寄り添うアクセサリーを目指しています。身につけているだけで気分が落ち着いたり、元気になれたり。そういう、心の支えになるようなアクセサリーを目指しています。
ー どういった素材でアクセサリーを製作されてますか?
沖縄の海を連想させるような濃いブルーのホタルガラスがメインですが、天然石やサンゴも使って作っています。
ー ホタルガラスとは?
トンボ玉(ガラス玉)の一種です。銀箔と砕いたガラスをバーナーで溶かしながら作っていくのですが、キラキラ光る蛍の雰囲気に似ていることからホタルガラスと呼ばれるようになりました。
ー ホタルガラスの魅力は?
濃い青が、まるで沖縄の海のようで幻想的なところです。引き込まれてしまうぐらい美しいと思いませんか?色って私たちの感情作用に影響を与えると思っています。例えば赤だったら「パワフルでエネルギッシュ」「情熱」。モチベーションを高めてくれる効果がありますが、青は気分をリラックスさせてくれたり、心を冷静にしてくれます。私は、ホタルガラスの青に勝るものはないと思っています。
ホタルガラスは職人さんがひとつずつ丁寧に作り出してくれるのですが、火の加減や銀箔の入れ方によって見た目が変わるので、世界にひとつとして同じものはないんです。そういうところも魅力ではないでしょうか。
ー ターゲット層は?
20〜30代の女性を考えていたのですが、40代以上の方も購入してくださいます。県外の方はホタルガラスの青に感動してくださる方も多くて、「吸い込まれそうなほどキレイ」という声もいただいています。この青は、世代は関係なく好まれるようですね。
ー ご自身でも身につけていますか?
はい。ホタルガラス を身につけていると落ち着くんです。「香水をつけ忘れると裸で歩いているみたいに恥ずかしい」という友人がいるのですが、私はホタルガラスのアクセサリーをつけていないと心がソワソワするので、常に付けています。ピアスやイヤリングは鏡を見ないと見えませんが、ブレスレットやリングは、ふとした瞬間に見えて、その度に気分も良くなります。
ーものづくりの楽しさは?
売られているアクセサリーだと叶わないものが、自分で作ることで“自分好み”に近づけられて、できあがったアクセサリーが世の人たちの目に留まって購入してくださって、毎日のように愛用してくださる。このことに喜びを感じますし、達成感もあります。JEENERのホタルガラスって独特な色をしているので、例えば街で身につけている方を見ても分かるんです。そんな時は嬉しくて、つい声をかけてしまうこともあります。
ー続けていて良かったと思うことを教えてください
ホタルガラスが良縁を繋げてくれていると感じています。ホタルガラスを通じてのお客様とのやり取りで、私自身にも変化がありました。東京からダイビングで来られていた方がうちのブレスレットを購入してくださったのですが、その方から「沖縄から帰った後も、仕事中にブレスレットを見ると心が落ち着きます。また沖縄の海に潜りに行けるよう頑張ります!」と連絡をいただいたんです。私は泳げないし、水が怖かったのでダイビングとは無縁でした。海に入ってみようなんて思ったこともなかったです。でも、その方に刺激されて、初めて海に潜ったんです!「ダイビングってこんなに楽しいんだ!」って感動しました。ホタルガラスが繋いでくれた縁に間違いないですね。
ー 今後の展望は?
私は「ホタルガラスを超えるものはない!」といつも感じています。このキレイな青色をキープする難しさも知っているんですけど、職人さんと一緒に今のクオリティーを保っていきたいです。それから、遊びを入れたデザインや個性的なアクセサリーにも今後は挑戦していきたいです。
アパートメントオキナワに所属されている方たちは皆さん個性的なので、負けないようなものを作らないと(笑)。
ーアパートメントオキナワに期待すること
アパートメントオキナワにお誘いいただけていなかったら出会えていなかったであろうブランドがたくさんあったと思います。全員がひとつのチームになって、沖縄からいろいろなことを発信していけることが魅力ですね。県外でアパートメントオキナワに出会ったことがきっかけで、沖縄に興味を持ってくださる方もいるんじゃないでしょうか。そんなことを想像すると、楽しくなってきます。